《建築家・神永侑子さん推薦》
(2025年9月特集「都市とアジール」によせて)
ユハニ・パッラスマー『建築と触覚――空間と五感をめぐる哲学』
(草思社、2022年12月刊)
「建築は写真などで視覚的に捉えられがちですが、実際にはそこにある周辺的な要素や、目に見えていない部分も含めて感じとるもの。この本でいう『触覚』とは、単に肌で触れるという意味よりももっと広い意味を持っていて、そういった空間における体験全体を指している。お店をつく」「るときなど、実在する空間を考えるうえでのヒントをくれる本です」(神永さん)
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(版元紹介より)
すべてが視覚情報化され消費されていくかのような昨今、建築が本来もつ「五感を統合する」という役割を今こそ見直すべきである。
メルロ=ポンティ、バシュラールらの議論を踏まえながら、建築における触覚、聴覚、味覚、嗅覚の重要性を再考し、あるべき本流の空間とは何かを問う。
ラスムッセン、クリスチャン・ノルベルグ=シュルツらの精神を継承する、北欧の最重要建築理論家による著、待望の邦訳。
スティーヴン・ホール推奨。
「パッラスマーは単なる理論家ではない。現象学的に洞察する力をもつすぐれた建築家だ。分析不可能な諸感覚の建築を実践に移し、その現象学的な性質でもって自身が建築哲学について著してきたものを具象化している。」
世界的建築情報サイトArchiDailyが選ぶ、名建築書ベスト150に選出。
<目次より>
前書き 「薄氷」スティーヴン・ホール
序論 世界に触れる
第一部
視覚と知識
視覚中心主義への批判
ナルシストの眼とニヒリストの眼
声の空間と視覚の空間
網膜の建築、立体感の喪失
視覚イメージとしての建築
物質性と時間
「アルベルティの窓」の拒絶
視覚と感覚の新たなバランス
第二部
身体中心
複数の感覚による経験
陰影の重要性
聴覚の親密さ
静寂、時間、孤独
匂いの空間
触覚の形状
石の味
筋肉と骨のイメージ
行為のイメージ
身体的同化
身体の模倣
記憶と想像の空間
多感覚の建築
建築の役割