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宮野真生子『出逢いのあわい:九鬼周造における存在論理学と邂逅の倫理』

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宮野真生子『出逢いのあわい:九鬼周造における存在論理学と邂逅の倫理』 4,000円+税 (堀之内出版、2019年9月刊) ようやく濱口竜介監督最新作・映画『急に具合が悪くなる』を観てきました。あまりにも受け取ったものが膨大で、とても一度観ただけでは受け止めきれない大作ですが、観終わった後に心にくっきりと浮かび上がってきたのは「希望」という二文字でした。原作の磯野真穂・宮野真生子『急に具合が悪くなる』とセットで読まれてほしいのが、この一冊です。かなり専門性の高い哲学の本ではあるのですが、一つひとつの言葉に著者・宮野さんの魂が込められていることが伝わってきて、腰を据えて格闘してでも向き合いたい一冊です。 ========== (版元紹介より) 九鬼周造と再び出会う書──。 宮野真生子の著作『急に具合が悪くなる』の映画化を記念し、7年越しに増刷。 本書が目指すのは、現実とは何かを問い、現実を生きる「この私」の倫理を求め続けた九鬼周造の思想を「哲学」として読み解くことである。 ここで「哲学」に括弧をほどこしているのは、それが単に人間や世界の根源を徹底的に問おうとする態度という広い意味ではなく(それなら仏教も儒学も哲学である)、あくまでも西洋を起源とする一つの学問形態としての「哲学/philosophia」であることを強調するためだ。 同時にそこには、九鬼や近代日本の知識人たちが「哲学」という学に込めた希望と問いかけも含まれている。九鬼周造の哲学を西洋哲学の流れの内に位置づけ、同時代の日本の哲学者との関係から論じることは、近代日本が哲学に託した希望と問いかけ、そして、その先に現れた危険性を考えることにつながっているはずである。 歴史のなかへ哲学を差し戻しながら、哲学という学問を問うこと、それがいま私たちの求める哲学を問い直す足場にもなる。九鬼哲学を手がかりに、その一歩目を踏みだそう。(「はじめに」より)

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