{{detailCtrl.mainImageIndex + 1}}/1

(アーカイブ動画)吉行ゆきの(文学研究者)|「性」と「酒」の文学論 ──酒場からのぞき込む「人間の底」:トークイベントシリーズ「酒場の人文学」#3 (2026年7月10日開催)

2,200円

※こちらはダウンロード商品です

bookpond260710archive.pdf

94.7KB

本商品は、既に開催済のTALK LIVEのアーカイブ動画です。 (視聴期限:2026年12月31日まで) ===== 本トークイベントシリーズ「酒場の人文学」は、酒場という場を、あるいは酒場という場から“人文学する“試みです。多くの街にとって、そして一定数の人々にとって、不可欠な存在である酒場。夜ごと人が集い、語らうこの場を、またはこの場で生じる現象を哲学、社会学、人類学、文学など、人文学のさまざまな見地から捉えてみたいと考えております。 シリーズ第3回のゲストは、北海道大学文学院博士後期課程に在籍し、「変態文学」を研究する吉行ゆきのさんです。 さまざまな文学作品を通して、愛、正義、友情、人情、道徳などを学んだという人は少なくないでしょう。無論、人生を歩むにあたってそれらを学ぶことは重要です。しかし、文学史に残る傑作の中には、それらとは真逆に位置するものを濃密に描き出す作品も少なくありません。恥や欲望、嫉妬や憎しみ、救いようのない弱さや滑稽さ——社会的な規範のもとでは隠蔽され、なかったことにされがちな、人間の「底」あるいは「暗部」とも言うべきものを、文学は時として克明に描き出します。 では、文学は「人間の底」を描き出すために、どのような装置を用いてきたのでしょう。 その代表的な二つが、「性」と「酒」なのではないでしょうか。 「性」は、人間が社会的な秩序のもとでもっとも強く抑圧してきた衝動のひとつです。だからこそ「性」をめぐる表現は、検閲や制限の対象となりながらも、文学の中に繰り返し現れてきました。谷崎潤一郎の耽美な官能世界、江戸川乱歩の倒錯した欲望、あるいは現代に至るまで連綿と続く性的表現の歴史——それらは、人間という生き物が抱える「底」を、「性」という回路を通じて照らし出そうとした試みとも言えるでしょう。 一方、「酒」もまた、文学における強力な装置です。酒は、人が纏っている仮面を剥ぎ取り、隠された本性を露わにするものとして、古来より文学の中で描かれてきました。太宰治が酒に溺れながら書き続けたものは何だったのか。自らもこよなく酒を愛した坂口安吾は、なぜ戦後の混乱期において「正しく墜ちること」を説いたのか。酔いの中でこそ、人間の「底」は不意に姿を現します。 「性」と「酒」。この二つの装置が文学の中で果たしてきた役割を重ねて考えるとき、見えてくるものがあります。それは、人間が「まともに生きようとすること」そのものへの問いかけです。社会規範に適合しようとすればするほど、その規範からはみ出した欲望や弱さや業が、別の場所で肥大していく。文学はその「はみ出した部分」を、「性」と「酒」という装置を通じて救い出してきたとも言えるのではないでしょうか。 本イベントでは、文学における性表現を研究している吉行さんと共に、「性」と「酒」という二つの装置から文学を読み解くことを試みます。名だたる文豪たちが酒を飲み、欲望を描き続けたのはなぜか。そして私たちは、文学を通じて「人間の底の底」をのぞき込むことで、何を知り、何を赦すことができるのでしょうか。 少し背徳的で、退廃的な「酒場の人文学」第3回をお届けします。 ===== ■登壇者プロフィール: 吉行 ゆきの(よしゆき・ゆきの) 変態文学大学生。北海道大学文学院博士課程在籍。北海道生まれ北海道育ち。日本酒と性愛文学・成年コミックを偏愛し、時にその実践の場へも赴き(自身も体験し)、研究・執筆・発信活動をする。2023年より成年漫画雑誌『コミックカイエン』で書評コラム連載中。 (聞き手)鷲尾 諒太郎(わしお・りょうたろう) ライター/編集者。1990年、富山県生まれ。早稲田大学文化構想学部卒。株式会社リクルート、株式会社Loco Partnersを経て現職。ビジネス領域、人文・社会科学領域を中心に、執筆・編集業を営んでいる。 =====

セール中のアイテム